特別養護老人ホームにおける感染症対策

特別養護老人ホームにおける感染症対策は、
「日常時からの予防対策」
「感染症発生時の拡大防止対策」
が基本になります。

特別養護老人ホームは多くの人々が利用し、集団生活を営みます。
いろいろな感染症が持ち込まれやすく、拡がりやすさも持ち合わせています。
予防策として、『誰もが何らかの感染症を持っている可能性がある』と考えて、特別養護老人ホームのすべての利用者に対して「感染の可能性のあるもの」への接触を最小限にします。利用者・スタッフ双方の感染の危険を少なくする方法です。

【感染の可能性のあるもの】
血液、体液(精液、膣分泌液)。
汗を除く分泌液(痰、唾液、鼻水、目やに、母乳)。
排泄物(尿、便、吐物)。
傷や湿疹などがある皮膚、粘膜(口・鼻の中、肛門、陰部)など。


感染のしくみには、3要素(①感染源、②感染経路、③感受性のある人)が必要になります。
この3要素の繋がりを断ち切れば、感染症予防の徹底が図られることになります。

①感染源
細菌・ウイルスなどを持つ物や人。食品、患者等をいいます。
発病者の早期発見と治療、定期的な清掃による清潔保持、適切な消毒など、感染源を持ち込まない・増やさない対策が必要です。

②感染経路
細菌、ウイルスなどを体内に運ぶ経路。手を介す接触感染、咳を介す飛沫感染等があります。手洗いを徹底すること、患者の血液、便、おう吐物等の排泄物には直接触れないことなどの標準予防策等の徹底により、感染症を特別養護老人ホーム内で拡げない・持ち出さないことです。

③感受性のある人
感染を受ける可能性のある人をいいます。特に抵抗力の弱い人(高齢者・子供)のことをいいます。抵抗力をつけるためには健康の保持・増進、予防接種や手洗い等の個人の対応が必要です。


感染症予防をきちんと行っている特別養護老人ホームでは職員のうがい手洗いの励行はもちろん、環境整備・ゾーニング(清潔区域と不潔区域の区分け)に取り組んでいます。
また、清掃を定期的に行い、特別養護老人ホーム内全体を清潔にしています。

汚物を触った手で触れたところは消毒液を含ませた布で消毒し、清潔にしています。
排泄物の処理は汚染処理専用の場所で行っています。
清潔区域(調理室、調乳室、給湯室等)と、汚染区域(トイレ、手洗い場、汚物処理室等)を分けていてどちらも清潔にしています。

排泄物の処理は汚染処理専用の場所で行っています。
汚染されたものは、清潔な区域(食堂、プレールーム等)と交わらないようにしています。


【定期的な清掃箇所】
ドアノブ・手すり・ベッド柵等利用者が触れる可能性がある場所の清拭。
床清掃、水周り(手洗い場、流し台、汚物処理室、浴室等)の清掃。