公開日:2021.07.12

ターミナルケアとは?

すべての人間は平等に「死」が訪れます。ターミナルケアとは、治療不可能の状態を表します。その死はいつ訪れるのかわかりません。50歳代の男性であれば30年以内に約50%の確率で死が訪れます。

症状が進行していくにつれて徐々に痛みや身体が思うように動かせなくなり行動範囲も狭まっていきます。そのような状態に陥ると、以前にできたことが困難となり、介助が必要となると同時に申し訳ないという心理が生まれます。ターミナルケアはそのような方々に対しての心のケアがとても重要となり必要になります。では回復の見込みがなく「死」に向かっている人に対して何をどこまですれば良いのでしょうか?

ターミナルケアにおいて個人個人が「死」をどのように受け止めるのかとても重要ですが、実際には「死」についてアドバイスや忠告ができる訳ではなく解決ができない問題のほうが多いでしょう。「死」に直面している方だけでなく痛みや苦痛の緩和、生活の質(QOL)の向上がどこまでできるか?が大切だと感じます。このことは「緩和ケア」とも呼ばれています。苦痛や痛みなど我慢して生活を送ることはとても辛いことです。病院では治療が中心のため、我慢を強いられ生活から分離されてしまいますが、施設ではある程度、自分なりの生活、好みの生活環境などを送ることができ、我のままでいられると感じます。

人生の最後のときを迎える人が,限られた大事な時間を有意義に過ごせるように,できるだけのことを行うのも医療、看護の務めです。がんなどの痛みや精神的な苦しみを和らげてふだんの生活を維持する、ある状況に置かれた目の前のこの人はどのような気持ちになるのか、ターミナルケアはいつもそのことを真剣に考えていかなければならないと感じます。

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