認知症高齢者との接し方②

【認知症高齢者の行動と対応】
認知症になると、これまでできたことができなくなるほか徘徊や妄想など思いがけないことも起こるようになります。なぜそうするのかを考えればケアの方法も見えてくるはずです。あわてないで冷静に対応しましょう。


◯徘徊
当てもなく歩き回った末に行方不明になることもある徘徊ですが、本人には何らかの目的があります。外出したいという気持ちを押さえるのは逆効果です。外に出そうになったら「後で一緒に行きましょう」とか、「お茶を飲んでから行きましょう」と、外出したい気持ちを受けとめてあげましょう。それでも落ち着かない場合は一緒に出かけ、落ち着いたところで家に連れ帰ります。
万一、行方がわからなくなったときの用心に衣類などに住所、名前、電話番号を記した名札を付けておきましょう。また、近所の方に事情を伝え、万一、徘徊していたら連絡もしくは保護してもらえるように頼んでおきます。

◯夕方症候群
夕方になると、落ち着かなくなり「家に帰る」と言い出すことがあります。認知症の高齢者にとって日暮れ時は不安感が増すのでしょう。「後で送って行きますから待っていて下さい」とか「一緒にお茶でも」と落ち着かせ、落ち着かない場合は、一緒に出て家の周りを歩き、連れて帰ります。

◯性的な行動
性的な行動は介護者にとって非常に不快な問題です。しかし高齢になったからといって性的欲求がなくなるわけではありません。認知症の高齢者は、その欲求の満たし方がわからないだけのです。
一例ですが、いやらしいことを言う場合は、さりげなく別の話題に変えるといいでしょう。下着を脱ぎたがる時は、下着が濡れている、または汚れている場合があります。性行為を迫る場合は、相手を見分けられず、パートナーと間違えているのかもしれません。いずれにせよ、落ち着いて事態を避け、自室に鍵を掛けて入って来られないようにします。その上で医師に相談します。

◯不潔行為
汚れた下着を替えたがらない、おむつを嫌がる場合はプライドを傷つけないようにすることが大切です。汚れた下着を脱がせるには、「汗をかいたでしょう」といって着替えさせます。また、おむつを嫌がる時はパンツ型紙オムツをはかせます。

◯トイレの失敗
トイレの場所が分からなくなっている場合は、トイレの表示を分かりやすくします。「トイレ」より「便所」、「お手洗い」など昔風の表記の方が分かりやすい場合もあります。文字が理解できない場合は便器のイラストを表示してもいいでしょう。夜間は電気をつけ、ドアを開けておくようにします。