公開日:2025.03.05

【3ステップ】介護福祉士になるには?社会人・主婦向けの最短ルートも解説

【3ステップ】介護福祉士になるには?社会人・主婦向けの最短ルートも解説

介護福祉士になるには国家試験に合格する前に受験資格を満たしたり、資格登録をしたりする必要があります。
しかし、介護の仕事に携わって間もない方や、未経験の方からすると、「具体的に何をすれば、介護福祉士になれるのか」という疑問も多いでしょう。

この記事では、介護福祉士になるのはどのような手順が必要なのかを、3ステップで解説します。
介護福祉士になるための最短ルートや主婦・社会人向けのルートについても解説するので、介護福祉士の資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてください。

介護福祉士とは

介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
まずは基礎知識として、以下の2つを解説します。

  1. 仕事内容
  2. 取得難易度

それぞれ詳しく見ていきましょう。


仕事内容

介護福祉士は介護のプロフェッショナルとして、十分な知識や技術を習得した人材です。
そのため、介護が必要な方への対応はもちろん、介護職への指導や助言などリーダーとしての役割も求められます。
具体的な仕事内容は、下表のとおりです。

仕事の種類具体的な内容
身体介護身体に直接触れて行う食事や排泄、入浴などの介助
生活援助食事の準備や掃除、洗濯など日常生活の支援
ご家族への指導や助言介助方法の指導や助言、介護についての相談対応
介護職員への指導や助言介護現場のリーダーとして職員へ指導や助言の実施
介護計画の作成介護を実践するための計画書を作成

また、下記のように介護福祉士が活躍できる職場は、多岐にわたります。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • グループホーム
  • サービス付き高齢者住宅
  • 通所介護事業所
  • 訪問介護事業所
  • 病院 など

介護福祉士は介護職が関わるさまざまな場所で、介護の専門家として活躍できる資格なのです。


取得難易度

資格の取得難易度は、合格率が目安となります。
直近5年間の受験者数や合格率などは、下表のとおりです。

受験者数合格者数合格率
2020年84,032人58,745人69.9%
2021年84,483人59,975人71.0%
2022年83,082人60,099人72.3%
2023年79,151人66,711人84.3%
2024年74,595人61,747人82.8%

合格率から介護福祉士の資格取得の難易度は、それほど高くないように思うかもしれません。
実際、介護資格の1つである介護支援専門員の2024年の合格率は21.0%でした。

しかし、介護福祉士は試験を受ける前に、受験要件を満たす必要があります。
そのため、簡単に取得できる資格とは、一概には言えないでしょう。

引用元:厚生労働省|第36回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移


介護福祉士になるには?押さえたい3つのステップ

介護福祉士になるためには、以下の3ステップが必要です。

  1. 受験資格を満たす
  2. 筆記試験に合格する
  3. 介護福祉士として登録する

それぞれ詳しく見ていきましょう。


ステップ①:受験資格を満たす

受験資格を満たすためのルートは、以下の4つです。

  1. 養成施設ルート
  2. 実務経験ルート
  3. 福祉系高校ルート
  4. EPAルート

それぞれのルートの要件や注意点を詳しく解説します。


養成施設ルート【最短】

養成施設ルートは、高等学校卒業後に介護福祉士の養成施設へ通って、受験資格を満たすルートです。
高等学校から養成施設に入学した場合は、2年以上の学習をする必要があります。
福祉系大学や社会福祉士養成施設などを卒業した方は、1年以上の学習で受験資格を得られます。

4つのルートの中では、最短で資格が取得できるルートです。
また、福祉系高校ルートと並んで合格率が高いルートでもあります。


実務経験ルート【社会人・主婦向け】

介護施設に就労して実務経験を積んだのち、研修を受講して受験資格を満たすルートです。

介護の実務経験は、従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上が必要とされています。
従事期間とは、介護事業所に在籍した期間で、従事日数とは実際に介護の業務をした期間です。

実務経験に加えて必要な研修は、以下の2パターンです。

  1. 実務者研修
  2. 介護職員基礎研修+喀痰吸引等研修

実務経験と上記どちらかのパターンの研修を受講して、受験資格を満たします。
介護福祉士の試験を受験する方の9割近くは、実務経験ルートを選択しています。

介護職として働いて収入を得ながら最短3年で資格取得ができるので、とくに社会人や主婦の方におすすめのルートです。


福祉系高校ルート

文部科学大臣・厚生労働大臣が指定する福祉系の高等学校で必要な課程を修了し、受験資格を満たすルートです。
養成施設ルートや実務経験ルートに比べて受験者が少ない傾向ですが、合格率は高くなっています。

特例高校は福祉系高校に比べて介護実習などで取得できる単位が少なく、卒業後に9ヶ月以上の実務経験が必要です。


EPAルート

EPAの国から来日した外国人が、介護施設で働きながら、介護福祉士の資格を取得するために知識や技術を学ぶルートです。
EPAとは経済連携協定のことで、日本ではEPA介護福祉士候補者の受け入れをするために以下の国と協定を結んでいます。

  • フィリピン
  • ベトナム
  • インドネシア

実務経験ルートと同様に介護業務をする期間として、従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上が必要です。


ステップ②:筆記試験に合格する

受験資格を満たしたら、年に1回ある筆記試験を受けて合格する必要があります。
介護福祉士筆記試験の概要は、下表のとおりです。

試験時期例年1月下旬に実施
試験科目・人間と社会
・介護
・こころとからだのしくみ
・医療的ケア
・総合問題(事例形式の問題)
出題形式五肢択一のマークシート方式
合格基準総得点の60%で難易度により補正した点数以上かつ、試験科目すべてにおいて得点すること
受験費用1万8,380円

なお、以前実施されていた実技試験は2024年度の試験から廃止され、筆記試験のみとなっています。


ステップ③:介護福祉士として登録する

試験に合格したあとは、必要書類を試験センターへ提出して、介護福祉士として登録する必要があります。
登録に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 登録申請書
  • 収入印紙の原本
  • 貼付用紙
  • 振替払込受付証明書(お客さま用)の原本
  • 戸籍の個人事項証明書の原本
  • 「国籍等を記載した」住民票の原本(外国人で中長期在留者または特別永住者)
  • パスポートその他の身分を証する書類のコピー(短期滞在の外国人)
  • 介護福祉士養成施設の卒業証明書の原本(必要とする対象者)

戸籍の個人事項証明証の原本に変わって、戸籍抄本の原本または「本籍を記載した」住民票の原本を提出してもかまいません。

登録免許税の支払いには、9,000円の収入印紙が必要です。
振替払込受付証明書は、登録手数料として3,320円を試験センター所定の払込用紙で支払ったものを貼付用紙に貼り付けて提出します。

必要書類をそろえたら、簡易書留で試験センターへ提出します。
提出された書類に不備がなければ、1か月程度でレターパックにて登録証が届き登録完了です。

介護福祉士の登録者数は年々増加しており、2025年9月時点で200万人を超えています。
高齢化が進み介護が必要な方が増える中で、需要が高い資格といえるでしょう。


介護福祉士になりたい方はゴールドエイジへ

介護福祉士になって、やりがいのある仕事がしたい方は弊社ゴールドエイジがおすすめです。
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施設ではなく住まいとして考えられた空間で、充実したサービスが提供できる点も魅力です。

介護福祉士の取得を目指す方へのサポートも充実しています。
たとえば、国家試験受験要件の1つである介護福祉士実務者研修の資格が取得可能です。
延べ149人のスタッフが、入社後に介護福祉士の資格を取得しています(2025年2月1日時点)。

研修制度も充実しており、介護福祉士の資格取得後のキャリアアップもできます。
介護福祉士として活躍したい方は、採用情報ページをぜひご覧ください。


まとめ:介護福祉士になるには国家試験の合格が必要

介護福祉士になるためには、受験要件を満たしたあと、国家試験の合格が必要です。
養成施設や福祉系高校を卒業するだけでなく、介護職員として働きながら受験要件を満たせるため、主婦や社会人にも取得できます。
介護の仕事に興味のある方は、自分にあったルートを選んで、資格取得を目指しましょう。

なお、弊社ゴールドエイジでは、介護職員として働きながらでも介護福祉士の資格取得をサポートします。
魅力的な職場で介護福祉士として働きたい方は、採用情報ページをぜひご覧ください。

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この記事の監修

間井 さゆり

役職内部監査室長
保有資格介護支援専門員(ケアマネージャー)

2006年入社 ゴールドエイジの創業当初から介護事業運営に幅広く携わり、介護支援専門員、館長、内部監査員などを歴任し発展を支えてきた。
現在は内部監査室長としてゴールドエイジの介護事業運営の適正化、効率化を支えている。