公開日:2025.03.10

【まずは何から?】介護資格の取り方をパターン別に解説!難易度や受講料も

【まずは何から?】介護資格の取り方をパターン別に解説!難易度や受講料も

高齢化が進んでいる現代において、介護が必要な方の状況は多様で、専門的な知識とスキルが求められています。
介護を必要とする方に質の高いサービスを提供するためには、資格取得やスキル向上が役立ちます。
しかし、「まずは何の資格を取ればよいのだろうか」と疑問を抱く方も多いでしょう。

この記事では、介護資格の取り方を未経験者向け・キャリアアップしたい方向けなどパターン別に解説します。
代表的な介護資格試験の難易度や料金についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

【パターン別】介護資格の取り方

介護資格は、ご自身の経験や目標によって取得すべき選択肢が変わってきます。
そのため、以下の4パターンを頭に入れておけば役立ちます。

  1. 無資格・未経験の場合
  2. 介護のスペシャリストになりたい場合
  3. スキルの幅を広げたい場合
  4. キャリアアップしたい場合

それぞれ詳しく見ていきましょう。


パターン①:無資格・未経験の場合

無資格・未経験の場合、まずは基本的な知識と技術を身につけることが重要となります。
一般的な資格の取り方に関する流れは、以下のとおりです。

  1. 介護職員初任者研修
  2. 認知症介護基礎研修

介護職員初任者研修とは、介護のスタートラインとなる資格です。
この研修を受講すれば、実践する際の考え方が身につき、未経験でも安心して介護業務に取り組めます。

認知症介護基礎研修は、介護施設で働く際に受講することが義務化されています。
高齢者の介護には、認知症に対する知識が欠かせません。

これらの研修を受けることで基本的なケア技術を習得し、同時に介護の仕事で起こり得る心身への負担を軽減しやすくなるでしょう。

引用元:厚生労働省|介護員養成研修の取扱細則について


パターン②:介護のスペシャリストになりたい場合

介護のスペシャリストになりたい場合は、専門的な知識と技術によるケアが実践できる、下表のような資格の取得がおすすめです。

資格の種類概要
介護福祉士実務者研修質の高い介護サービスを提供するための基礎的な知識と技術を身につける
介護福祉士・専門的な介護の知識や技術を持ち、心身の状態に適したケアを実施する
・職員の指導・育成も行い、介護サービスの質向上が図れる

介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
具体的な資格の取り方については、後述の「介護福祉士」を参考にしてください。

また、介護実務者研修は、介護職員初任者研修よりも長い時間の受講が必要です。
ただし、保有している資格によっては受講時間が免除されるケースもあるため、事前に調べておきましょう。


パターン③:スキルの幅を広げたい場合

介護を実践するなかでスキルの幅を広げたい場合、下表の資格が高齢者の健康を維持・向上するうえで役立ちます。

資格の種類概要
レクリエーション介護士介護施設で実施されるレクリエーションの企画・運営を行い、心身の活性化を図る
福祉住環境コーディネーター高齢者や障がい者のニーズに合わせて住宅の改修や福祉用具の選定を行い、安全で快適な生活環境を提案する
介護食士要介護度に応じた調理を行い、適切な食事を提供する

この3つは、1級〜3級まで種類があり、それぞれ検定試験に合格することが必須です。
なお、介護食士は講座の受講が必要となるため、事前の情報収集が大切となります。

これらの資格を取得すれば介護の質を高められ、スキルの幅だけでなく働く場所の選択肢も広がるでしょう。


パターン④:キャリアアップしたい場合

介護職でキャリアアップしたい場合、より広範な知識と責任が求められます。
とくに、ほかの専門職との連携や管理業務のスキルを保有することが重要となります。
役立つ資格の例は、下表のとおりです。

資格の種類概要
介護支援専門員(ケアマネジャー)要介護・要支援にある高齢者のために以下の内容を実施する
・ケアプランの作成
・サービス事業所や施設との連絡調整
・ご本人やご家族の相談 など
社会福祉主事任用資格地方公共団体の福祉事務所で、社会福祉に関する相談や支援を行う

社会福祉主事任用資格は、たとえば介護福祉施設の事業所長に任命される際に必要となります。
ただし、任用資格を持っているだけでは実際の仕事に就けません。

社会福祉主事として地方公共団体で働く際は、任用資格の取得と公務員試験の合格が必要です。
介護支援専門員(ケアマネジャー)における資格の取り方は、後述の「介護支援専門員」を参考にしてください。


代表的な介護資格の取り方

介護の仕事をする際に持っておきたい代表的な資格は、以下の3つです。

  1. 介護職員初任者研修
  2. 介護福祉士
  3. 介護支援専門員(ケアマネジャー)

それぞれ詳しく見ていきましょう。


資格①:介護職員初任者研修

受講無資格・未経験でも受講可能
資格の種類公的資格
修了試験難易度・介護に関する基本的な知識や概念を他者に説明できるレベルの理解が必要
・修了基準70点以上
料金5~8万円

介護職員初任者研修は、介護をするうえで必要となる基本的な知識や技術を取得する資格です。
たとえば、コミュニケーション技術のポイントや介護職に起こりやすい健康障害など、実際の業務に必要な内容が細かく学べます。

資格を取得するには、都道府県から認可を受けたスクールでの受講が必要です。
なお、スクールによって受講期間や費用が異なります。

費用に関しては、自治体の助成やハローワークの給付金などを利用できるケースもあります。
人数制限や特定の要件を設けている場合があるため、情報収集をしっかりとしておきましょう。


資格②:介護福祉士

受験資格実務経験ルート・介護等の業務に関する3年以上の実務経験
・実務者研修の修了
養成施設ルート介護福祉士養成施設での知識・技能の習得
福祉系高校ルート福祉系高校での知識・技能の習得
資格の種類国家資格
難易度2024年合格率82.8%
日程筆記試験1月下旬ころ
実技試験・介護技術講習※3月上旬
料金1万8,380円
※筆記試験合格者が対象

介護福祉士の資格を取得すれば、身体介護や生活支援が行えるだけでなく、相談・助言やチームマネジメントの仕事も担当できます。
高齢化が進む現代では、広く求められる重要な仕事となっています。

引用元:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|介護福祉士国家試験


資格③:介護支援専門員(ケアマネジャー)

受験資格保健・医療・福祉および相談援助の業務に、通算5年以上かつ900日以上従事
・試験会場の都道府県を勤務地として現在従事中
・もしくは、業務に従事していないが現住所が試験会場の都道府県
資格の種類公的資格
難易度2024年合格率21.0%
日程10月ころ
料金愛知県1万3,400円
三重県1万400円
岐阜県1万円

介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護が必要な方に適切なサービスが提供されるようマネジメントを行う専門職です。
要介護者が生活を送るうえで必要なケアプランを作成し、市区町村やサービス事業者と連絡調整を行います。
介護支援専門員の試験料金は都道府県ごとに異なるため、ご自身が受験する地域の情報を確認しておくことが大切です。

引用元:厚生労働省|第26回介護支援専門員実務研修実施状況について


介護の資格が活かせる場所

介護職員やケアマネジャーが保有した資格を活かして活躍できる場所は、主に以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • 通所介護事業所
  • 訪問介護事業所
  • 病院
  • 障がい者福祉施設 など

介護職員は、直接的なケアを通じて利用者の生活を支援します。
一方、ケアマネジャーは、ケアプランの作成や地域との連携など包括的なマネジメントを行います。
このように、介護資格を取得すれば多様な場所で活躍でき、就職・転職先の選択肢が広がるでしょう。

なお、高齢者住宅の種類は数多く、それぞれに特徴があるため、ご自身の希望や適性に沿って働ける可能性が高まります。
高齢者住宅の種類や違いを詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてください。

【関連記事】【一覧表付き】高齢者住宅の種類|最低限押さえたい選び方のポイントも解説


ゴールドエイジなら働きながら介護資格を取得できる

働きながら介護職としてキャリアを重ねていきたい方は、ゴールドエイジがおすすめです。
弊社ゴールドエイジでは、働きながら以下の介護資格を取得できます。

  • 介護福祉士実務者研修
  • 認知症介護基礎研修

これらは、無資格・未経験でも取得できる資格です。
取得すれば、介護の専門家として質の高いサービスが提供できるだけでなく、ご自身のキャリアアップにもつながります。
実践経験を積みながら学べるため、知識や技術を効果的に習得できるでしょう。

また、スタッフのやりがいや連携を重視し、キャリアプランをサポートしています。
介護職として活躍したい方は、採用情報ページをぜひ一度ご覧ください。


まとめ:介護資格の取り方は人それぞれ

介護資格の取り方は、資格スクールで学んだり実務経験を積みながら試験に挑戦したりと人それぞれです。
目標や働く場所によって、必要な資格や取り方は異なります。
ご自身の将来を見据え、キャリアプランに沿った資格の取得が大切です。

なお、弊社ゴールドエイジでは、働きながら介護資格を取得できます。
介護職のスキルが向上できる環境を整え、スタッフがやりがいを見つけられる職場となるよう努力しています。
介護の専門性を高めながら安定した収入を得たい方は、採用情報ページをぜひ一度ご覧ください。

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この記事の監修

間井 さゆり

役職内部監査室長
保有資格介護支援専門員(ケアマネージャー)

2006年入社 ゴールドエイジの創業当初から介護事業運営に幅広く携わり、介護支援専門員、館長、内部監査員などを歴任し発展を支えてきた。
現在は内部監査室長としてゴールドエイジの介護事業運営の適正化、効率化を支えている。