公開日:2025.03.12

介護資格の難易度ランキングTOP10!経験年数ごとのおすすめ資格も解説

介護資格の難易度ランキングTOP10!経験年数ごとのおすすめ資格も解説

介護の仕事において、資格取得はキャリア形成に重要な要素です。
経験を重ねるにつれて多くの方が知識や技術を高めたいと考えるようになり、資格取得を検討します。
しかし、取得するには時間と費用がかかるため、「自分に合った難易度の資格から学びたい」と考えるのは自然なことです。

この記事では、介護資格の難易度ランキングTOP10を紹介します。
難易度に合わせて向いている対象者や受験料金も解説するので、介護の専門性を高め、やりがいのある仕事を求める方はぜひ参考にしてください。

介護資格の難易度ランキングTOP10

介護資格の種類は多岐にわたり、その難易度や専門性に大きな幅があります。
代表的な資格の難易度ランキングTOP10は、以下のとおりです。

  1. 社会福祉士
  2. 認定介護福祉士
  3. 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  4. 介護福祉士
  5. 福祉住環境コーディネーター
  6. 介護福祉士実務者研修
  7. レクリエーション介護士
  8. 介護食士
  9. 介護職員初任者研修
  10. 認知症介護基礎研修

1位の社会福祉士は受験資格が限定的で、試験の合格率も高くありません。
2位の認定介護福祉士も長年の経験や複数の要件が必要となり、難易度の高い資格といえるでしょう。
また、5位の福祉住環境コーディネーターのように介護以外の知識が必要とされるケースもあり、選択する資格によって学ぶ内容はさまざまです。

資格選択の際は、経験年数やご自身のキャリアプラン(スペシャリストかジェネラリストか)を考慮することが重要です。


【難易度:低】新人職員向けの主な介護資格

実務経験が0年〜3年でも受けられて難易度が低いとされる、新人職員向けの主な介護資格は以下の2つです。

  1. 介護職員初任者研修
  2. 認知症介護基礎研修

それぞれ詳しく見ていきましょう。


新人職員向けの資格①:介護職員初任者研修

受講方法130時間のカリキュラムを受講
受講期間1~4か月
開催時期スクールごとに相違あり
料金5~8万円

介護職員初任者研修では、介護に必要な知識と技術の基礎から応用までを学べます。
資格を取得するには、都道府県が指定したスクールで定められたカリキュラムを受ける必要があります。
スクールごとにスケジュールや費用は異なるため、働きながら学ぶ際は入念に学習計画を立てましょう。

なお、介護職員初任者研修は、修了試験に合格すれば資格が取得できます。
修了試験は、基本的に研修の理解度を確認する内容となり、70点以上が合格ラインです。

難易度としては比較的低く未経験でも受講でき、仕事に慣れたい方におすすめです。
将来的に、介護福祉士を目指す方の第一歩としても適しています。


新人職員向けの資格②:認知症介護基礎研修

受講方法eラーニングで受講
受講時期受講者の登録後いつでも学習可能
料金3,000円※
※一部地域では料金が異なるケースもあるため、公式ページを参照

認知症介護基礎研修は、無資格で介護業務に関わる際に受講を義務づけられている研修です。
この研修では、認知症に関する基礎知識やケアを実践するときの留意点など、日々の介護業務に必要な内容を習得できます。
研修を受講するだけで修了証書が発行され、非常に取り組みやすい資格といえるでしょう。

事業所が費用を負担しているケースもあるため、働きながら受講する場合は事前に確認することが大切です。
なお、認知症となった方への対応に関する知識を深めたい場合は、下記の記事を参考にしてください。

【関連記事】認知症の家族との上手な付き合い方|ポイントや症状別の対応・NG行為も


【難易度:中】中堅職員向けの主な介護資格

実務経験を4年〜9年持つ中堅職員になると、適切な介護の判断や後輩への指導力が求められます。
キャリアアップに役立つ主な介護資格は、以下の2つです。

  1. 介護福祉士
  2. 介護支援専門員(ケアマネジャー)

それぞれ詳しく見ていきましょう。


中堅職員向けの資格①:介護福祉士

受験資格実務経験ルート・介護等の業務に関する3年以上の実務経験
・実務研修の修了
養成施設ルート介護福祉士養成施設での知識・技能の習得
福祉系高校ルート福祉系高校での知識・技能の習得
開催時期筆記試験1月下旬ころ
実技試験・介護技術講習※3月上旬
合格率2020年69.9%
2021年71.0%
2022年72.3%
2023年84.3%
2024年82.8%
料金1万8,380円
※筆記試験合格者が対象

介護福祉士とは、介護が必要な方に心身のケアを提供できる国家資格です。
生活援助から身体介助まで幅広い業務をこなし、ご本人やご家族への介護の相談・助言も行います。
そのため、介護のスペシャリストとして、サービス提供やチームリーダーの役割も担えます。

将来的には、施設の管理者や介護支援専門員(ケアマネジャー)などへのキャリアアップも可能です。

引用元:厚生労働省|第36回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移


中堅職員向けの資格②:介護支援専門員(ケアマネジャー)

受験資格保健・医療・福祉および相談援助の業務に、通算5年以上かつ900日以上従事した経験の保有
・試験会場の都道府県を勤務地として従事
・業務に従事していないが、現住所が試験会場の都道府県
開催時期10月ころ
合格率2020年19.5%
2021年17.7%
2022年23.3%
2023年19.0%
2024年21.0%
料金愛知県1万3,400円
三重県1万400円
静岡県9,700円

介護支援専門員(ケアマネジャー)は、高齢者が介護サービスを受けられるようにケアプランを作成したり、地域との連絡調整を行ったりします。

適切なサービスを選択して調整する重要な役割を担うため、介護だけでなく医療などの幅広い知識が必要です。
そのため難易度は高くなりますが、資格を取得すれば収入の増加が見込めるだけでなく、働き方の選択肢も増えるでしょう。

介護支援専門員は、介護に関する包括的な知識や技術を持てるため、管理者としてキャリアアップを図ることも可能となります。

引用元:厚生労働省|第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について


【難易度:高】ベテラン職員向けの主な介護資格

実務経験10年以上のベテラン職員では、福祉全体に関する知識や業務の管理能力が求められます。
そのため、以下2つのような資格取得が有効です。

  1. 認定介護福祉士
  2. 社会福祉士

それぞれ詳しく見ていきましょう。


ベテラン職員向けの資格①:認定介護福祉士

受講資格・介護福祉士の資格保有
・介護福祉士の資格を取得後の実務経験が5年以上
・介護職員を対象とした現任研修を100時間以上
・研修実施団体が課すレポートまたは受講試験で一定水準以上の成績
開催時期地域ごとに相違あり
料金約60万円※
※実施団体により相違あり

認定介護福祉士は、研修をすべて受講し修了することで資格証が発行されます。
実務経験が必要となるため、ベテラン職員の豊富な知識と技術が活かせる資格です。

資格取得後は5年ごとの更新が必要となりますが、持っていれば高度な介護スキルや知識を活かして教育やマネジメント業務を行えます。
介護サービス提供において連携の中心となるため、現場以外で働くフィールドを増やせるうえに、キャリアアップにつながります。

将来的には、施設の管理者や介護分野の教育者を目指すことも可能です。
なお、介護福祉協会の会員であれば費用が安くなるケースもあるため、受験地域の情報は事前に調べておきましょう。


ベテラン職員向けの資格②:社会福祉士

受験資格 福祉系大学ルート福祉系の大学を卒業 など
短期養成施設ルート福祉系の大学や短大を卒業後、短期養成施設等で知識・技能を習得 など
一般養成施設ルート一般大学を卒業後に一般養成施設で知識・技能を習得 など
開催時期2月
合格率2020年29.9%
2021年29.3%
2022年31.1%
2023年44.2%
2024年58.1%
料金※1万9,370円
※社会福祉のみ受験する場合の料金

社会福祉士は、高度な専門知識と技術で福祉の相談や援助を行える国家資格となるため、介護の経験を重ねたベテラン職員におすすめです。

介護の分野にとどまらない知識や技術が求められ、難易度は高くなっています。
しかし、病院のソーシャルワーカーや一般企業での産業カウンセラーなど、さまざまなキャリアアップの選択肢があります。
活躍できる場所が多岐にわたり、社会貢献のやりがいを強く感じられる資格といえるでしょう。

引用元:


介護資格を取りながら働きたいならゴールドエイジへ

働きながら介護資格取得のためにスクールへ通うことは、心身に大きな負担となります。
そのため、継続できなくなるケースも少なくありません。

弊社ゴールドエイジでは、介護資格を取りながら働ける環境を整えています。
スタッフ1人ひとりとスキルやキャリアプランについてじっくりと話し合い、目標達成に向けてサポートしています。
たとえば、経験年数が3年以上であれば、以下のようなステップでキャリアを積むことが可能です。

  1. 初任者研修修了
  2. 介護福祉士
  3. サービス提供責任者

このようなキャリアアップを通じて、介護のプロフェッショナルとして成長できます。
介護や福祉の専門家としてご自身のキャリアを高めたい方は、ぜひ一度採用情報ページをご覧ください。


まとめ:介護福祉系の資格は難易度が低いものから挑戦しよう

介護資格は数多く、選択の難しい場合があります。
しかし、資格取得には労力や費用がかかるため、選択には慎重な検討が必要です。
最初は、介護福祉系の難易度が低い資格から挑戦しましょう。

なお、弊社ゴールドエイジでは、未経験や無資格の方でも学びながらキャリアアップできる環境を整えています。
働きながら研修が受けられるため、心身の負担を軽減することが可能です。
介護福祉系の資格を取得し、働き方の選択肢を広げたい方は、ぜひ採用情報ページをご覧ください。

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この記事の監修

間井 さゆり

役職内部監査室長
保有資格介護支援専門員(ケアマネージャー)

2006年入社 ゴールドエイジの創業当初から介護事業運営に幅広く携わり、介護支援専門員、館長、内部監査員などを歴任し発展を支えてきた。
現在は内部監査室長としてゴールドエイジの介護事業運営の適正化、効率化を支えている。