公開日:2025.02.06
更新日:2025.02.25

【一覧表付き】要介護2で受けられる在宅・通所サービスとは?主な入居先も

【一覧表付き】要介護2で受けられる在宅・通所サービスとは?主な入居先も

要介護2とは日常生活で必要な動作・能力が低下し、部分的な介助を要する状態です。
ご本人の状況に合った適切なサービスを選択することで、自立した生活を継続できます。
しかし、「実際にどのようなサービスが受けられるのか、わからない」と不安に感じている方も多いでしょう。

この記事では、要介護2で受けられる在宅・通所・入居サービスを一覧表とともに解説します。
要介護2の状態像や、よく利用されているサービスもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

要介護2とは

要介護2における主な状態像は、下表のとおりです。

介助の必要性
食事介助が必要
歩行・立ち上がり支えが必要
入浴・トイレ介助が必要
身の回りのこと介助が必要

具体的には、以下のようなケースで介助が必要となります。

  • 1人で食事が難しくなり、見守りや声かけが必要となる
  • 外出先だけでなく屋内でも転倒リスクがある
  • 排泄の失敗がみられるようになる(増える)
  • 1人で金銭や服薬の管理ができない など

要介護1よりも身体機能・理解力の低下がみられるため、常時ではないものの見守りや部分的な介助がないと日常生活を送るのは難しい状態といえるでしょう。
要介護2の認定を受けても1人暮らしは可能ですが、ご本人の身体・経済状況や周辺環境にあわせた介護サービスの選択が重要です。

要介護2でもらえるお金や要介護1・要介護3との違いについて、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

【関連記事】要介護2でもらえるお金はある?利用できるサービスやよくある質問も解説


【一覧表】要介護2で受けられる介護保険のサービス

要介護2で利用できるサービスは、下表のとおりです(★区分支給限度額の対象となるサービス)。

入所サービス・介護老人保健施設(老健)
・介護療養型医療施設
・介護医療院
・特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホームなど)
・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
・地域密着型特定施設入居者生活介護
通所サービス・通所介護(デイサービス)★
・通所リハビリ(デイケア)★
・地域密着型通所介護
・療養通所介護
・認知症対応型通所介護
訪問サービス・訪問介護★
・訪問看護★
・訪問リハビリ★
・訪問入浴★
・夜間対応型訪問介護★
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護 ★
その他のサービスケアプラン作成のサービス・居宅介護支援
短期間の入所サービス・短期入所生活介護(ショートステイ)★
・短期入所療養介護★
訪問・通所・入所を組み合わせたサービス・小規模多機能型居宅介護★
・看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)★
介護用品をレンタル・購入するサービス・福祉用具貸与★
・特定福祉用具販売

要介護2では、ほとんどの介護保険サービスを利用できます。
ただし、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、ご本人の精神状態や家族の事情といった特別な場合を除き、原則要介護3からでないと入所できません。

在宅介護か施設入所かは、ご本人の身体・経済状況や周辺環境を踏まえて選択することが大切です。
とくに、認知症の状態によっては夜間も介助が必要になることもあり、ご家族の介護負担がさらに増えてしまいます。
ご家族だけで抱え込むのではなく、ケアマネジャーと相談しながら介護保険サービスを検討していきましょう。

「要介護2でも入れる施設を知りたい」「ご本人が安心して生活できる施設を探したい」という方は、以下の記事もあわせてチェックしてください。

【関連記事】【要介護2の方向け】入れる施設のサービス内容や費用を解説!選び方も


要介護2で受けられるサービスの中でよく利用されるもの

要介護2の方が受けられるサービスの中で、よく利用されているものは以下の5つです。

  1. 福祉用具貸与・購入
  2. 通所介護(デイサービス)
  3. 通所リハビリ(デイケア)
  4. 訪問リハビリテーション
  5. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

ここでは、各サービスの内容や費用について解説します。
なお、本記事では以下の内容を前提にした費用を掲載しています。

  • 2024年(令和6年)6月時点
  • 負担割合:1割の場合
  • 地域区分:1単位=10円の場合
  • 1日あたりの費用

引用元:


サービス①:福祉用具貸与・購入

福祉用具とは、要介護者が機能訓練および日常生活を送れるようサポートする用具や機器を指します。
よく利用されている福祉用具は、以下のとおりです。

  • 特殊寝台
  • 手すり
  • 車いす
  • 歩行器、歩行補助つえ

また、以下4つの用具は衛生上の観点から、介護保険給付により購入対象となります。

  1. 腰掛便座・自動排泄処理装置の交換可能部
  2. 入浴補助用具
  3. 簡易浴槽
  4. 移動用リフトのつり具の部分

福祉用具貸与・購入のサービスは、要介護2の方が最も利用されているサービスです。
主な理由は、要介護2では要介護1よりも身体状況が低下し、福祉用具の活用によりご利用者の安全を確保する必要があるためです。

要介護1では通所介護(デイサービス)が全サービスの利用率で1位でしたが、要介護2になると福祉用具貸与・購入が上回っています。
今後身体機能がさらに低下してしまう状況も踏まえると、福祉用具の利用は必須となるでしょう。

要介護2の方が1人暮らしを続けるうえでのポイントやケアプラン例について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

【関連記事】要介護2でも一人暮らしはできる?ケアプラン例や役立つサービスも解説

引用元:


サービス②:通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)とは事業所や施設に通い、入浴・排泄など日常生活上の介護や相談、健康状態の確認をするサービスです。
要介護2の方が利用するときにかかる自己負担額は、下表のとおりです。

自己負担額※777円
その他かかる費用・入浴などのサービス加算
・食費
・レクリエーション代 など
※通常規模型通所介護/7時間以上8時間未満で利用した場合

通所介護では自宅では難しい機能訓練やレクリエーションを通して、身体機能を維持・向上できます。
日常生活上の支援だけではなく、ほかのご利用者・職員との交流や季節ごとのイベントもあるため、孤独感の解消も期待できるでしょう。

引用元:厚生労働省|通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護


サービス③:通所リハビリ(デイケア)

通所リハビリ(デイケア)とは介護老人保健施設や病院などに通い、心身機能の維持や専門家によるリハビリテーションを受けられるサービスです。
要介護2の方が利用するときにかかる自己負担額は、下表のとおりです。

自己負担額※903円
その他かかる費用・入浴・リハビリなどのサービス加算
・食費
・レクリエーション代 など
※通常規模/7時間以上8時間未満で利用した場合

通所リハ(デイケア)は、理学療法士や作業療法士などからご本人の状態にあった専門的なリハビリテーションを受けられます。
また、医師も在籍しているため、利用時の急変対応や医療的なケアが必要な方も安心して利用可能です。

引用元:厚生労働省|通所リハビリテーション


サービス④:訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションとは、ご利用者の居宅にて専門家によるリハビリテーションが受けられるサービスです。
要介護2の方が利用するときにかかる自己負担額は、下表のとおりです。

自己負担額※308円
その他かかる費用以下の各サービス加算
・事業所評価加算
・短期集中リハビリテーション実施加算
・サービス提供体制強化加算 など
※1回20分以上

ご本人の状態やペースだけではなく、自宅環境に配慮したリハビリを受けられる点が大きなメリットといえるでしょう。

引用元:厚生労働省|訪問リハビリテーション


サービス⑤:サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、安否確認や生活相談サービスを受けられるバリアフリー構造の住まいです。
サ高住を利用するときにかかる平均月額費用は、下表のとおりです。

サ高住の平均月額※
全国10.7万円
大都市圏12.5万円
地方圏8.9万円
※家賃・共益費・サービス費の合計

サ高住は入所サービスの中でも自由度が高く、自宅に近い形で安全に生活できる点が大きなメリットとなります。
また、ケアの専門家による安否確認や生活相談サービスを受けられるため、「1人で生活はできるが、何かあったときに心配」という方にはぴったりなサービスです。

実際、要介護2の方が入居施設を選ぶ場合、サ高住や有料老人ホームの割合が高くなっています。
安全に過ごしやすい環境が整っているため、ご家族も安心して入所をすすめられるでしょう。
サ高住の基礎知識や費用について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてチェックしてください。

【関連記事】サ高住とは?費用・入居条件・サービス内容・問題点など基礎知識を解説

引用元:豊田市|令和4年度豊田市高齢者等実態調査結果報告書


安全・安心な生活を続けたい要介護2の方はゴールドエイジへ

弊社ゴールドエイジでは、「『できる』を支える住まい」としてサ高住や有料老人ホームを運営しております。
各施設では、ご入居者が安全に、そして快適に過ごしていただけるようゆとりある設計となっています。
主な設備は、以下のとおりです。

  • 居室に緊急通報装置の設置
  • 玄関にオートロック機能
  • ご利用者の体格にあわせたテーブル
  • 車いすの方でも安全に入浴できるお風呂 など

また、理学療法士9名、作業療法士4名も在籍しております。
安全な住まいで、「身体機能をできる限り維持したい」というニーズにあわせてリハビリテーションを受けることも可能です。
入居相談やご見学も随時受付中なので、以下の一覧ページからお近くの施設をぜひ探してみてください。


まとめ:要介護2で受けられるサービスは多岐にわたる

要介護2で受けられる介護サービスは数多くあり、ご本人の状態にそったサービスの選択が重要です。
ご本人に適切な介護サービスを提供することで、自分らしく自立した生活を継続できます。
自立した生活を続けられるよう、要介護2でも受けられるサービスを把握し検討しておきましょう。

なお、弊社ゴールドエイジでは、サ高住や有料老人ホームを多数運営しております。
お近くの施設をお探しの方は、施設一覧ページをご覧ください。

【関連記事】サ高住とはどんな施設?5つの観点からわかりやすく解説!近年の入居状況も
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この記事の監修

間井 さゆり

役職内部監査室長
保有資格介護支援専門員(ケアマネージャー)

2006年入社 ゴールドエイジの創業当初から介護事業運営に幅広く携わり、介護支援専門員、館長、内部監査員などを歴任し発展を支えてきた。
現在は内部監査室長としてゴールドエイジの介護事業運営の適正化、効率化を支えている。