公開日:2024.11.01
更新日:2024.12.04

サ高住の費用相場と内訳一覧!年金だけでも無理なく支払える方法も解説

サ高住の費用相場と内訳一覧!年金だけでも無理なく支払える方法も解説

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の施設数は、高齢化社会の進展に伴い増加傾向にあります。
サ高住は、特別養護老人ホーム入所を待つ間の住まいとしても高齢者とご家族を支えており、今後も需要は高まると考えられます。
しかし、施設入所を検討していても「費用が払えるだろうか」と不安に感じる方は多いでしょう。

この記事では、サ高住の費用相場と内訳を一覧で解説します。
年金での支払いが可能かどうかや、費用が払えない場合に利用できる制度についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

サ高住の費用相場はどれくらい?

サ高住は、高齢者単身・夫婦世帯が安心して居住できるバリアフリーの賃貸住宅です。
入居を検討する際には、以下の2点に関する認識が施設選びに役立ちます。

  1. 費用の平均月額
  2. 費用の内訳

それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、サ高住の基礎知識やメリット・デメリットなどを振り返りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

【関連記事】サ高住とは?費用・入居条件・サービス内容・問題点など基礎知識を解説


費用の平均月額

サ高住で支払う費用の平均月額は、下表のとおりです。

サ高住の平均月額※
全国10.7万円
大都市圏12.5万円
地方圏8.9万円
※家賃・共益費・サービス費の合計

大都市圏は、地方圏より約3.5万円高くなっています。
大都市圏ほど高い傾向にあるのは、周辺にある同じような住宅家賃とのバランスを考慮し、所在の市町村に応じて設定されているためです。

実際にサ高住で生活する際は、食費や介護保険の自己負担分も追加されます。
総額はサ高住によって異なるため、10〜30万円台を目安としておくと安心です。
なお、弊社ゴールドエイジの場合には、食費や介護保険の自己負担分を含めた総計が、月平均16万円台となっています。

入居時に敷金や保証金などの初期費用が必要なケースもあるため、事前に情報収集しましょう。

引用元:


費用の内訳

サ高住の費用内訳は、下表のとおりです。

初期費用敷金もしくは保証金
月額費用・家賃
・共益費※
・食費
・生活相談などのサービス費
その他・医療や薬剤費
・介護サービス費
・日用品や衛生用品(おむつ)
・イベント費 など
※共同で利用する設備などの維持管理費

初期費用は、敷金もしくは保証金で数十万円が相場です。
弊社ゴールドエイジでは、一般的な内訳以外にも下表のような費用が含まれます。

月額費用の追加項目水道料金(固定1,500円)
その他費用の追加項目・電気料金
・家具レンタル費
・有料での生活支援サービス費

入居する館によっては、水道や電気料金が共益費に含まれる場合もあります。
サ高住ごとに特徴が異なる点を認識し、必要なサービスと費用のバランスを考えながら、住まいを検討することが大切です。

なお、高齢者の住まいとして選択肢に挙がるのはサ高住だけではなく、有料老人ホームもあります。
有料老人ホームでは、数百〜数千万円の入居一時金を求められるケースも少なくありません。

サ高住と有料老人ホームの入居方式や契約条件の違いなどを詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしましょう。

【関連記事】【一覧表付き】有料老人ホームとサ高住の違い|おすすめな人の特徴も解説


サ高住の費用を支払う方法

サ高住の費用を支払う方法は、以下の2つです。

  1. 月払い(賃貸借)方式
  2. 前払い(利用権)方式

サ高住のほとんどは、月払い方式です。
住宅部分については建物賃貸借の契約を結ぶため、一般的な賃貸住宅と同じように家賃や光熱費を毎月支払う形となります。

前払い方式は、終身にわたって居住することを前提として、将来の家賃を入居時に全額支払います。
家賃の一部を前払いして残りを月々納めるケースもあり、支払い方法は施設によってさまざまです。
両者のメリット・デメリットは、下表のとおりです。

月払い方式前払い方式
メリット・初期費用が少ないため、入居時の負担は小さい
・短期利用であれば、総コストが抑えられる
・長期利用を前提とした場合、総コストを抑えられる
・毎月の支払いが少なく、長期的な負担は小さい
デメリット長期利用になると総コストが高い・初期費用が多いため、入居時の負担が大きい
・短期利用では相対的なコストが高い

前払い方式では、想定居住期間(※)をふまえて一時金が設定されるため、施設によって金額が異なります。
※入居者の約50%が住み続けると予想される期間のこと

途中で退去となった場合には返金されますが、金額はタイミングによって変わるため注意が必要です。

このように、サ高住の費用負担は支払い方式によって変わります。
選択肢がある場合は入居時と月々の負担を比較して、どちらを軽くするか、しっかりと検討しましょう。

引用元:厚生労働省|高齢者向け住まいを選ぶ前に 消費者向けガイドブック


サ高住の費用は年金があれば払い続けられる?

サ高住の費用は、一般的に年金のみで払い続けられないケースも少なくありません。
年金の受給額が、サ高住の費用より少ない方も多いためです。
実際、2023年7月末における老齢年金の平均受給額は、下表のように15万円以下となっています。

平均受給額
厚生年金受給者14万7,710円
国民年金受給者5万7,572円
国民年金新規受給者5万4,993円

サ高住で毎月支払う費用は月額費だけではないため、総額を年金の受給額内で抑えることは難しいといえるでしょう。
サ高住の利用における金銭的負担を減らしたい方は、次項で紹介する制度を有効活用するのがおすすめです。

引用元:厚生労働省|令和5年7月末 厚生年金保険・国民年金事業の概況


サ高住の費用が払えないときに利用できる2つの制度

サ高住の費用が払えないときでも、以下2つの制度が利用できます。

  1. 介護保険
  2. 生活保護

それぞれ詳しく見ていきましょう。

なお、介護にかかるお金や支援制度について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

【関連記事】【要介護度別】もらえるお金はある?介護にかかるお金や支援制度も解説


制度①:介護保険

介護保険では、生活が困窮した場合に利用者の負担額を軽減するため、以下のような制度があります。

  • 介護保険負担限度額認定証の交付
  • 高額介護サービス費制度
  • 利用者負担軽減制度
  • 特定入居者介護サービス費制度 など

制度は、対象となる方の所得や入居可能な施設に応じて適用されます。
利用する場合には一定の条件があるため、詳細についてはお近くの自治体に確認してください。


制度②:生活保護

生活保護は、困窮している暮らしの状態に応じて最低限の保障が受けられる制度です。
サ高住の費用は住宅扶助から家賃が支払われ、生活扶助で食費などの日常に必要な内容がまかなわれます。

病気や介護にかかる費用は医療扶助でカバーされるため、基本的に個人の負担はありません。
ただし、限度額を超える分は、自己負担となります。
また、施設によっては生活保護の扶助額上限や人数制限があるため、事前に確認が必要です。

生活保護について悩みがある方は、福祉事務所のケースワーカーへ相談しましょう。


サ高住の費用が払えないとき真っ先に起こすべき行動

サ高住の費用が払えないときは、まず施設職員に相談することが重要です。
多くの施設では支払いに猶予期間を設けているため、滞納が長引かなければ即退去とはなりません。
施設職員に相談すれば、支払い方法の提案など解決にむけてサポートしてくれます。

不安を感じたら、早めに相談することが大切です。
支払いができない場合の猶予期間などは、入居前に確認しておきましょう。

施設費用が払えない場合の対処法や事態を避ける予防策について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

【関連記事】介護施設の費用が払えないと即退去?対処法や予防策・安くする方法を解説


サ高住ならサポートが充実した「ゴールドエイジ」がおすすめ

サ高住なら、サポートの充実した「ゴールドエイジ」がおすすめです。
個々の生活スタイルを尊重しているため、入居後も自宅で過ごすように自由な生活が可能です。
自立した方のみでなく介護が必要な場合でも、施設のようにサービスが受けられる形態となっています。

明るいサ高住を目指し、お誕生日会や夏祭りなど、さまざまなレクリエーションを開催しています。
活動を通じて入居者同士の交流が深まり、日々の生活に楽しみが加わるでしょう。

弊社ゴールドエイジのモットーは、「1人ひとりに寄り添ったチームケア」の提供です。
サ高住で充実したサポートのもと生活を送りたい方は、施設一覧ページをあわせてご覧ください。

なお、サ高住の食事代やゴールドエイジのメニュー例について詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしましょう。

【関連記事】サ高住は食事サービスもある?提供方法や食費の相場も解説|メニュー例も


まとめ:サ高住の費用を支払うときは制度を有効活用しよう

サ高住の費用は、制度を有効活用して支払うことをおすすめします。
いざというときに困らないよう、制度への理解を深めておくことが重要です。

なお、弊社ゴールドエイジでは、サ高住や有料老人ホームを多数運営しております。
お近くの施設をお探しの方は、施設一覧ページをご覧ください。

【関連記事】介護保険を申請すべきベストなタイミングとは?手続きの流れや注意点も解説
【関連記事】介護の悩み相談ができる窓口一覧|負担軽減が期待できるサービスも解説
【関連記事】親を施設に入れるタイミングや費用相場を解説!手順や拒否時の説得方法も

この記事の監修

間井 さゆり

役職内部監査室長
保有資格介護支援専門員(ケアマネージャー)

2006年入社 ゴールドエイジの創業当初から介護事業運営に幅広く携わり、介護支援専門員、館長、内部監査員などを歴任し発展を支えてきた。
現在は内部監査室長としてゴールドエイジの介護事業運営の適正化、効率化を支えている。