【高齢者】サ高住は『ありがたい』

 今私の母親86歳は『認知』が進んでいまして、グループホームに入居させていただいています。夜中も含めて24時間の見守りですから家族は凄く安心しています。本当は家でも暮らせる程の認知ですが、私の家内が大病で入院して、退院しましたが自分も含めて母親の生活の世話ができません。どこの家庭でも色々な事情があるものですね。

 現在、日本の高齢者(65歳以上・3,395万人)は就業人口(15歳から64歳・7,682万人)の二人に一人となってしまいました。一人の高齢者を二人の大人が支える『担架型』です。しかし2050年頃にはこれが『肩車型』になり一人の高齢者を一人の大人が支える社会になるのです。世界で初めての日本の『超高齢社会』ですが、それは国家として成り立つのか…(?)と世界中から注目されています。

 私は10年前から施設ではない高齢者の介護サービスの付いた住宅の仕事をさせていただいていますが、これからの超高齢社会を日本が乗り越えるためにはこの『サ高住が日本を救う』方法しかないと考えています。社員さん一人一人と高い目標を持って努力している毎日ですが、家族の立場で感じることは、専門の介護技術者(ヘルパーさん)と専門の介護設備(介護浴室や厨房や食堂)のある高齢者住宅は本当に『ありがたい』と感謝せざるを得ません。

 といいますのは、先月から私の叔母さん97歳がゴールドエイジに入居させていただきました。私の母のお姉さんですね。私は小さい時からこのおばさんに凄く良くしてもらって、大変に世話になりました。小学生の頃、自転車が欲しくても両親は買ってくれませんでしたが、このおばさんがおじさんに内緒でお金を出して私に自転車を買ってくれた時の嬉しさは、今も忘れませんね。

 そのおばさんが家でこけて骨折して、一ヶ月以上入院して家に戻ってきた時は『寝たきり』で座ることも歩くこともできません。入院をすると高齢者の筋力は落ちて元に戻らないんですね。残念で悲しいことです。家族は働きながら寝たきりのおばさんの面倒をみていましたが、それはやはり無理なことでしたね。『家庭崩壊』と不幸な『親子関係』になってしまうことは誰が考えても分かることです。私はそうなるまでにおばさんをゴールドエイジに入居していただきました。

 家ではお風呂にも入れませんが、入居して初めてお風呂に入らせていただいて、本人はワーワー泣いていたそうです。もともと清潔好きで、身の回りもきっちりとして、なかなかおしゃれで大変に『美人』のおばさんでしたから、お風呂に入れていただいてさっぱりしたことがよほど嬉しかったのでしょうね。今も要介護5の寝たきりではありますが、ベッドの電動の背を上げたり下げたり、テレビを見たり、コカコーラを飲ませてもらったり、食事をしたり、デイサービスで遊ばせてもらったり…。家族は涙が出るほどに、ゴールドエイジのヘルパーの皆さんに感謝しているのです。

 私の母も叔母もこんなにお世話になって、私達家族は『家庭崩壊』も『老老介護の苦しみ』も『仕事を辞める』こともなく普通の生活をさせていただけるのは全てヘルパーさんのお陰ですね。しかし一番喜んでいるのは母や叔母本人じゃないでしょうか。助けていただいて、介護していただいて、そして『生きる尊厳』を守っていただいて一番幸せなのは本人ですね。

 ということでサ高住が日本を救うのです。私はそう思って全力で毎日の仕事に取り組んでいきたいと再度決心しているところです。