【高齢者住宅】ゴールドエイジは『やっと黒字』になりました。

 11年間苦しい経営が続いていました。赤字ではないのですが、努力に見合った収益がありませんでした。しかし2017年12月の決算では大幅な黒字となりました。ありがとうございました。

 介護の現場は大変なんですね。高齢者がどんどん増えていきますから政府も予算がないのでしょう。私たちの働きに応じた国からの費用が払えないのですから介護会社が苦しい会社運営になってしまうのは当然ですね。政府支出は高齢者に54兆円6,247億円。子育て支援にはたったの6兆568億円。GDP500兆円の中の11%も高齢者向けにお金を出しているのに、高齢者の人数が増えすぎてお金が足らないのです。

 子育て支援も大切ですが予算が少なすぎますね。日本の人口構成が戦後のベビーブームで逆ピラミッドで、高齢者ばかりが多い国になってしまったので仕方のないことです。しかし今はまだましで、これからが本当に厳しい『超高齢国家』の日本が始まるのです。私達介護会社も今よりももっともっと厳しくなりますから、苦しい努力を続けていくしかありません。

 昨年の2017年の1年間で7ヶ所の介護住宅をオープンしました。今までの経験ですと新規のオープンが7つもあると、軽く1.5億円の赤字が出ます。それが館長や社員さんの努力で、ずっと少なく押えることができました。そして既存のゴールドエイジの成績が上がっていますので、合計しますと大幅の黒字となった訳です。もう私は嬉しくて嬉しくて涙が出ますね。

 さてしかし、これからも介護報酬の減額は止まらないでしょう。国の予算がなくて高齢者が増えるのですから、仕方がありません。そんな厳しい日本の中でこれからも介護会社として優秀な成績を上げていくためにはどうすればいいのでしょうか…(?)私の考えは収益を上げて儲けたいのではないのです。収益を上げて現場で働いている社員さんに、少しでも多くの給料を払いたいのですね。さてその方法はあるのでしょうか。

 はい、あります。それは…

 ①『稼働率』を上げることです。稼働率とはヘルパーさん一人の1ヶ月の全労働時間の中で、実際に介護(介護報酬を国からもらえる)に入っていた時間です。これが意外に少ないんですよね。もう、たくさんの仕事がありますからヘルパーさんも混乱しています。しかし、しっかりと自己管理して本来の仕事に専念するしかありません。どんな仕事も同じですが労働生産性を上げるしか収益向上の方法は絶対にありません。

 ②『上限消化率』です。これは高齢者の要介護認定の3はいくらまでの金額が自己負担1割で受けられるかが決まっています。それをオーバーすると100%自己負担です。ですからゴールドエイジの入居者でこの上限を超える人は一人もいないのですが、逆に50%以下の上限消化率の入居者もたくさんおみえです。やはり上限を超えてはいけませんが、80%ぐらいはお使いいただかないと、ヘルパーさんの効率が下がります。効率が悪くなりますからたくさんのヘルパーさんが居ても収益が上がらず赤字になってしまいますね。

 ③次に『給与率』です。まあ一般の会社の労働分配率(粗利に占める人件費の割合)ですが、介護会社は売上がイコール粗利です。そして全て人間が行いますから粗利のほとんどが人件費で消えてしまいます。介護報酬よりもヘルパーさんの給料が多いと会社は赤字で倒産です。厳しいようですがこの給与率もしっかり計算して一人一人のヘルパーさんに知らせています。

 ということで①②③を何年間も努力いたしまして12月の黒字となりました。入居者様もヘルパーさんも大変ありがとうございました。今年度も努力いたしますので、ご協力の程お願いいたします。