【高齢者】やはり『サ高住の経営』は難しい!!

 2泊3日で『サービス付き高齢者向け住宅』の経営全般をお教えするゴールドエイジ主催の『サ高住学校』が人気です。もう400人以上の経営者や管理職の人達が受講されました。ドクターもたくさん参加されています。そこでの授業の初めの2時間が『私の担当』なのですが、私はもうメチャメチャなことを言うんですね…。すみません。

 ①全国のサ高住の6割は倒産する。②サ高住の経営は必ず赤字。③夜間の介護をやればこれも必ず赤字。④開業したくても社員が採用できない。⑤採用してもすぐに辞めていく。⑥入居者は地元にいない。⑦入居者は病院にしかいない。⑧医療ができないと入居率50%で倒産。⑨入居数より退去数が多いのでやっていけない。⑩入院が多く入居者がすぐに出て行く。⑪新しいサ高住に入居者がすぐに移動する。⑫考えているよりお亡くなりの人数がすごく多い。⑬まだまだ自宅を離れたくない高齢者が多い。⑭何億円も建築費をかけても採算が合わない。⑮一人当り介護報酬が異常に少ない。

 そして私の苦しい体験談を話します。①5年間で11億円のお金を捨てました。②10ヶ月で154人入居させたのに10ヶ月で150人が退去していきました。③業績給を採用したら100人のヘルパーさんが辞めていきました。④月間生活費16万円で運営して入居者が入らない。⑤小規模の24戸でいつまでも赤字。⑥50戸でもディ無しだといつまでも赤字。⑦利用者さんとヘルパーさんの一人当りの生産性がいつまでも不明で大赤字…などなどですね。

 受講される人達はだんだん顔が青くなって会場は沈痛な雰囲気になってしまって、陰気なムードです。せっかくサ高住をやりたいと思って北海道や九州から名古屋に研修に3日間も来ているのに…。この社長(私のこと)は嫌な話しばかりするんだからもう嫌になっちゃうね…。すみません。しかしサ高住の経営は本当に苦しくて難しいのですから、本当のことをお話ししておいた方がいいと私は考えています。

 そしてその後の『22時間分の講義』は、その難しいサ高住をどうすれば経営できるのか。どうすれば赤字を出さずに運営できるのか。入居者の利用者さんに安心して喜んで生活していただくためにどうしたらいいのか。お世話して介護する側の私達もどう働くべきなのか。まだまだ不完全ですが今一番いいと思うことを講義させていただいています。

 まあ2回も3回も同じ介護会社さんがこの学校に参加していることを考えると、皆様のお役に立てているのではないかと思います。ゴールドエイジでも手分けして社員さんが先生になって講義していますから、みんな忙しいのに大変ですね。しかしこの学校は『ボランティア』ですから仕方ありませんね。

 さて、サ高住も私の言っている通りになってきました。ゴールドエイジは700戸で東海三県で一番の実績ですが、どうも2番手ぐらい多く運営していた会社がもうやっていけない様子ですね。全国でもたくさんのサ高住運営会社が倒産し始めました。残念なことです。

 世界一高齢社会の日本の『介護』と『医療』を救うのは『サ高住』しかないのに…。その経営の難しさは中途半端な気持ちではできないのです。しかしそれだけ厳しい事業だからこそ、入居者や利用者さんは経済的にも安心して生活できますし、介護や医療も十分に受けることができるのです。ご家族も安心ですね。

 さて偉そうなことをたくさん申し上げましたが、ゴールドエイジは新規オープンをいくつもかかえて社員さんに苦労させています。入居者の皆さんにもまだまだ十分な満足をしていただいていませんね。心を引き締めて新たな気持ちで『サ高住が日本を救う』を実行いたします。