オーストラリアの『高齢者の住い』理想的ですね。

先月、オーストラリアへ介護・医療の視察に出かけました。

日本は40才以上の介護保険の支払いや、後期高齢者の負担増などで大変ですが、オーストラリアは『介護』も『医療』もすべて国が全額支払ってくれるので老人は安心です。
働いている間の税金は高くても国が全部面倒をみてくれるのはいい事だと思いますね。税金が高いと言っても日本も同じですから、やはり国の考え方や制度のレベルが日本より優秀です。まあこれからは民主党さんに期待するしかありませんね。日本は『保険制度』オーストラリアは『税金制度』で介護・医療が運営されています。

話しは変わりますが、第二次世界大戦は1945年に終わりましたから、第一次ベビーブームは世界中も日本も同じです。2015年にこのベビーブームで生まれた人は全員65才以上となります。ちなみに日本では4年間で800万人が65才以上です。
お隣りの中国は人口13億人として、60才以上の人口は2006年で1億4500万人。2020年には2億4000万人でなんと全人口の16%が60才以上となります。中国ではすでに大規模な住宅開発には、全て高齢者施設の建設が法律で義務づけられています。
特に『一人っ子政策』ですから中国の高齢化率はすぐに日本を追い越しますね。と言う事で世界中が同時に高齢化社会となる訳ですね。

オーストラリアでびっくりして、ため息が出たのは『高齢者の住い』が素晴らしいと言う事でした。
一般的にアメリカでもオーストラリアでも、65才以上になりますと『リタイヤメントハウス』に引越しをして、何かあれば近くの敷地内の介護や医療のサービスを受けます。この家は一戸建てで2000万円から4000万円ですね。
そして少し身体が不自由になるとこの家を売って(この家は買う時に下取りの価格が約束されています。3000万円で買うと、2000万円ぐらいで買い取ってくれます。)『サービスアパートメント』に引越します。買えば1200万円ぐらい。家賃を払って借りてもいいのですが、ここは一つの建物の中に50人から100人の介護の必要な高齢者が入居しています。夜間もヘルパーが常駐ですから安心ですね。
しかし日本で言うと介護度4・5の人はそろそろ自立した生活はここでもできませんから、次に『ナーシングホーム』に引越しをします。ここはお家賃を支払って入居します。看護師さんばかりたくさんいる専門の建物ですね。しかしドクターは居ません。外部から来ていただくのですが、本格的に医療行為の必要な人は『病院に入院』となりますから、『介護の分野』はこのナーシングホームで終り、あとは完全な『医療の分野』となる訳です。
しかし一日も長く自立した生活を自宅で過ごすための住宅があり、介護が必要になっても自立を助けるオーストラリアの高齢者対策はすばらしいものだと私は感心してしまいました。

ちなみに要介護者のナーシングホームは入居者一人当り月間45万円の国からの報酬が支払われます。入居者とヘルパーは1対1の配置。100人の入居者には100人の介護・看護の人達が24時間お世話をします。しかし人件費は日本の2倍ぐらい高く支払われますから、経営は仲々大変だと言うお話しでした。

私達のゴールドエイジもオーストラリアに負けない素晴らしい『高齢者住宅』になれることを願っています。