【高齢者】『看取りのサ高住』ナースケアホーム(ゴールドエイジ・エクセレント)

先月は最高新記録でした。けっして良い事ではありません。1棟50人の高齢者住宅(サ高住・サービス付き高齢者向け住宅)で1ヶ月7人の看取りをさせていただきました。現場のナースやヘルパーや生活支援を行う社員さん達は、もうギリギリのところで働いてくれています。
やはり心が折れるんですね…。誰かが誰かをはげまさないと、助けないと、一人一人別々では『心が折れて』みんな会社を辞めてしまいますね。リーダー、責任者も、いつも強い訳ではありません。悲しくて、辛くて、体力的にも限界で、それで心が折れてしまうのは誰でも当然のことです。
しかし、サ高住のゴールドエイジに入居されているおじいちゃん、おばあちゃんが病院へ行かないで、『ここでずっと居たい』と言ってくれるから、ご家族も私達を信頼してくれているから、ずっと居ていただいて、『看取り』で最後まで私達もご一緒する訳ですね。

医療や介護が必要な高齢者ですから、病院に行っていただくのが良いと、皆さんもそうお考えになるでしょう。しかし、急性期の病院は5年前で入院は25日、今は15日、2012年4月からは13日となり、近い将来には9日間を目標に入院を制限されています。40万人の待機者の居る特養にも入れず、その受け皿の老健施設にも入居できませんね。高額の一時入居金を払う介護付有料老人ホーム(特定施設)にも、医療行為の必要な高齢者は入居をさせてもらえません。当然『看取り』はなくて、救急車を呼んで、病院へ送って、病院でお亡くなりになるんですね。

昭和26年、今から60年前は、自宅でのお亡くなりが81.3%。病院が12.4%。現在は病院でのお亡くなりは82.3%。自宅はたった12.2%です。病院でお亡くなりになる終末期医療費は3日で500万円、一週間で1,000万円という症例もあります。厚労省も財源不足ですから長期の入院や、病院でのお亡くなりを制限しています。しかし、自宅へ帰らされても医療行為の必要な高齢者を家族はお世話できませんね。そして24時間のつきっきりの介護をすれば『家庭は崩壊』です。まあそれで、ゴールドエイジにご入居される高齢者が多数おみえです。

人間はいつかは亡くなるのですから、死を特別扱いする必要はありません。私も含め、全員、全く平等に必ずお亡くなりになる訳ですから文句も言えませんね。しかしその最後の時、いつも一緒に居た人達、自分の事を世話してくれて、自分の事を一番良く分かってくれている人達がそばに居たら、こんな心強いことはないでしょうね。私はそう思います。

ゴールドエイジで生活している人達は皆『家族の様な』、『友達の様な』関係ですね。仲の悪い人や嫌な人が住んで居たとしても、それも含め、ずっと一緒に生活していると、やはりそれは『家族』の様なものです。ですから、ここに最後まで居たいと言われる入居者のお世話は断れません。

心が折れそうになっても、歯をくいしばって、笑顔で、その信頼に答えないと自分達がこの職業を選んだ意味もありませんね。7人は辛いお別れの新記録ですが、今私達、ゴールドエイジの行っている『介護』や『看護』や『医療』や『生活支援』の新しい取り組みは、必ず日本の介護の見本になれると信じています。苦しくても、社員同士が助け合って、誇りをもって、努力して行きたいと思います。