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掲載日:2025.07.10
更新日:2025.11.24
高齢者の低栄養チェックリスト|放置すると寝たきりに?今すぐできる対策も

高齢者の健康を保つためには、低栄養への対策が大切です。
すぐにできる対策として、低栄養かどうかをチェックする方法があります。
しかし、初めての方は「具体的にどのようにチェックすればよいか、わからない」という場合も多いでしょう。
この記事では、高齢者の低栄養チェックリストや、対策について相談できる場所を解説します。
低栄養状態の原因や健康への影響もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
高齢者の低栄養状態とは

高齢者の低栄養状態について、以下の3点を解説します。
- 健康への影響
- 主な原因
- 近年の傾向
それぞれ詳しくみていきましょう。
健康への影響
食事の量が低下して低栄養状態になると、フレイル・サイクルという負の連鎖を引き起こします。
フレイルとは、健康な状態と介護が必要な状態の中間の段階です。
まず、低栄養になった高齢者は、加齢にともない筋肉量が減少した「サルコペニア」の状態になります。
サルコペニアになると、転倒が生じやすい体になります。
このように身体が衰えて移動する能力が低下した状態が、ロコモティブシンドロームです。
また、筋力が低下すると、外出など活動量が減ってしまい、エネルギーを消費しにくくなります。
すると、食欲が出ずに食事量が減るため、さらなる低栄養を引き起こしてしまうのです。
上記のようなフレイル・サイクルが続くと、最終的に以下の問題発生のリスクが高まります。
- 合併症の増加
- けがの治りにくさ
- 死亡率の増加 など
低栄養状態の予防は、健康を保つのはもちろん、病気や介護が必要な状態を防ぐためにも重要なのです。
主な原因
高齢者が低栄養になる主な原因は、下表のとおりです。
| 主な原因 | 内容 |
| 加齢 | ・嗅覚や味覚の衰え ・食欲の低下 など |
| 精神的要因 | ・認知機能の低下 ・誤嚥や窒息への恐怖心 など |
| 病気 | ・口腔内のトラブル ・薬の副作用 ・下痢や便秘 ・咀嚼(そしゃく)や飲み込みの障害 など |
| 社会的要因 | ・独居 ・介護不足や介護拒否 ・貧困 など |
| その他 | ・不適切な食形態 ・専門職の誤った指導 など |
低栄養にはさまざまな問題が影響しており、対策するためには栄養が不足している原因を明らかにすることが大切です。
近年の傾向
低栄養状態の方の割合をみてみると、男女とも85歳以上がもっとも多くなっています。
低栄養状態の判断は、BMIの測定にて行われます。
BMIの求め方は「体重(kg)÷身長(m)の2乗」です。
年代別にみた低栄養状態の方の割合は、下表のとおりです。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
| 65-69歳 | 7.8% | 23.5% |
| 70-74歳 | 8.7% | 22.0% |
| 75-79歳 | 11.2% | 22.0% |
| 80-84歳 | 18.2% | 20.5% |
| 85歳以上 | 22.8% | 24.8% |
なお、BMIの目標値は、年齢が上がるにつれて増えます。
低栄養になりやすい高齢者は体重をできるだけ減らさないよう、より注意深く対策することが大切です。
【今すぐ対策】高齢者の低栄養チェックリスト

高齢者の低栄養をチェックするためのポイントは、以下の2点です。
- 栄養面
- 口腔機能面
それぞれのチェック内容について解説します。
なお、高齢者が食事を食べない原因や対策について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてください。
【関連記事】【高齢者の食事】調理・献立で気をつけることとは?食べない原因や解決策も
栄養面
高齢者にとって意識したい栄養素として、以下の3つが挙げられます。
- たんぱく質
- ビタミンD
- カルシウム
たんぱく質は筋肉、ビタミンDやカルシウムは骨の健康を保つために重要な栄養素です。
とくに、たんぱく質は高齢者が不足しがちな栄養素で、低栄養対策としては1.0〜1.2g×体重(kg)の摂取が推奨されています。
なお、低栄養の危険性を栄養面からチェックするための項目は、以下の2点です。
- 1日3食食べているか
- 半年で2〜3kgの体重減少はないか
それぞれの項目について解説します。
チェックリスト①:1日3食食べているか
1日2食以下となる欠食は低栄養に直結するため、重要なチェックポイントです。
1日2食以下の場合、3食と比べて栄養が不足したり、偏ったりする可能性があります。
食べる食品の種類が少なくなりやすいため、低栄養の危険性が高まります。
欠食がある場合、1食あたりの食事から効率よく栄養を摂取することが大切です。
また、間食を活用して、不足しやすい栄養を補う方法もよいでしょう。
チェックリスト②:半年で2~3kgの体重減少はないか
体重が減少すると、要介護状態になりやすくなるため注意が必要です。
体重減少の原因として考えられるのは、主に以下の3つです。
- 自己流で食事制限している
- 欠食などで食事量が十分ではない
- 体調不良がある
無理に食事制限すると栄養不足となり危険なため、病気などで専門家から指示されていない場合以外は、注意しましょう。
また、配食サービスや食材の宅配などを活用して、できるだけ欠食をなくし、十分な食事量を確保することが大切です。
体調不良や原因不明の体重減少がある場合は、かかりつけ医に相談するなど医療機関を受診してください。
口腔機能面
低栄養の原因として、咀嚼(そしゃく)や飲み込みといった口腔機能面の低下が挙げられます。
口機能面の低下をチェックする項目は、以下の2点です。
- 半年前より固いものが食べにくいか
- お茶や汁物でむせるか
それぞれの項目について解説します。
チェックリスト①:半年前より固いものが食べにくいか
固いものが食べにくく感じた場合、咀嚼機能が低下している可能性があります。
咀嚼機能の低下は食べられる食品の種類が減りやすく、低栄養の危険性を高めます。
普段から柔らかいものばかり食べている場合は、咀嚼機能が低下しやすいため注意が必要です。
歯が欠けている、あるいは少なくなっているといった場合も、咀嚼しにくくなります。
歯科医による治療を受けたり、口腔機能の訓練をしたりすれば、咀嚼機能の改善が可能です。
チェックリスト②:お茶や汁物でむせるか
お茶や汁物でむせる場合、飲み込む機能が低下している可能性があります。
飲み込む機能が低下すると、唾液が誤って気管に入り肺炎になる、あるいは窒息する危険性が高まります。
会話をしながら食事をしたり、焦って飲み込んだりするとむせやすいため、食事に集中するようにしましょう。
よく食べ物を噛んで、しっかり飲み込むよう意識することが大切です。
お茶や汁物だけでなく、食後や就寝中もむせる場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
高齢者の低栄養対策について相談できる場所

BMIやチェックリストを確認して低栄養のリスクがある場合は、早めの対策が大切です。
専門家に相談して具体的な助言を受けることで、効果的な対策につながります。
高齢者の低栄養について相談できる場所は、以下のとおりです。
- かかりつけ医療機関
- かかりつけ歯科医療機関
- 地域にある保健所
- 保健センター
- 地域包括支援センター
医療機関では、体調についての相談ができます。
口腔機能面が低下している場合は、歯科医療機関への相談がおすすめです。
また、栄養士は心身の状態や病気に応じた適切な食事内容の相談ができます。
栄養士がいる入居施設やデイサービスを利用するのも、1つの方法です。
デイサービスにおける食事の役割が知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてください。
【関連記事】【画像付き】老人ホームの献立例|食事に注目した施設選びのポイントも解説
ゴールドエイジの食事は栄養満点でおいしい
弊社ゴールドエイジでは、高齢者の低栄養対策として、管理栄養士監修の豊富なメニューと安全管理に配慮したものを提供することを徹底しております。
ゴールドエイジでは、食事で必要な栄養摂取に配慮することはもちろんのこと、安全な飲料水や、より健康増進に寄与する食材を積極的に取り入れることができないか、常に検討を重ね、食事の面から入居者様のお役に立ちたいと考えております。
また、栄養面や安全面だけではなく「食の楽しみ」にも目を向けたイベントを開催しています。
たとえば、バイキングや季節の特別イベントを月に1〜2回ほど定期的に開催し、飽きがこないような食事サービスを展開中です。
▼うどんバイキングのメニュー

▼春の彼岸にちなんだ「ぼたもち」

栄養面の充実はもちろん、おいしさや食べる楽しみにもこだわった食事を召し上がりたい方は、以下の施設一覧ページをぜひ一度ご覧ください。
なお、サ高住における食事サービスの概要や具体的なメニューについて知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしましょう。
【関連記事】サ高住は食事サービスもある?提供方法や食費の相場も解説|メニュー例も
まとめ:高齢者の低栄養は早めの予防・対策が大切

高齢者が低栄養になると、サルコペニアやロコモーティブシンドロームの発生リスクが高まり、さらに栄養状態を悪化させるといった負の循環を招きます。
かかりつけの医療機関など専門家に相談して、早めに予防・対策をしましょう。
なお、弊社ゴールドエイジが運営するサ高住では、管理栄養士が監修して栄養面に配慮した食事を提供しています。
充実した食事サービスを受けられる施設をお探しの方は、以下の一覧ページからお近くの施設をチェックしてみてください。
【関連記事】【高齢者向け】リハビリ施設の種類一覧|費用や専門職による訓練内容も解説
【関連記事】【家族だからこそ】在宅介護で大変なことランキング|負担の軽減方法も解説
【関連記事】要介護2でも一人暮らしはできる?ケアプラン例や役立つサービスも解説
この記事の監修

間井 さゆり
| 役職 | 内部監査室長 |
| 保有資格 | 介護支援専門員(ケアマネージャー) |
2006年入社 ゴールドエイジの創業当初から介護事業運営に幅広く携わり、介護支援専門員、館長、内部監査員などを歴任し発展を支えてきた。
現在は内部監査室長としてゴールドエイジの介護事業運営の適正化、効率化を支えている。